どこまでも深く続いていく地下ダンジョン、映画やゲームの世界だけのおとぎ話と思っていませんか?
実は、栃木県宇都宮市に地下ダンジョンは存在します。
大谷石と呼ばれる石材の採掘場跡がまるで地下ダンジョンのように広がっており、大谷資料館ではこの大谷石地下採掘場跡を見学することができます。
この記事では、大谷資料館を中心に、大谷の観光スポットをご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。

この記事は2021年9月時点の情報を基に作成しています。ご訪問の際は最新の情報のご確認をよろしくお願いします。
概要
大谷石とは、栃木県宇都宮市大谷町付近で採掘される流紋岩質緑色凝灰岩の総称です。
軽量かつ加工が容易であり、耐火性・防湿性にも優れるという特徴を持ち、建築石材として広く利用されています。
古くは縄文時代の竪穴式住居で炉石として利用されていた痕跡が見つかっています。
1919年から1986年までの約70年間に亘って大谷石を採掘してきた巨大な地下採掘場跡が大谷資料館にはあり、一般公開されています。
資料館では、大谷の地質や大谷石の採掘方法と採掘形態、手掘り時代や機械化後の採掘で利用されていた道具などが展示されています。
入館料は以下の通りです。
年齢 | 入館料(円) |
---|---|
大人 | 800 |
小・中学生 | 400 |
未就学児 | 無料 |
アクセス
大谷資料館は栃木県宇都宮市大谷町にあります。
公共交通機関で行く場合は、JR宇都宮駅からバスで行くことができます。西口バス停から大谷・立石行に乗車し約30分、バス停「資料館入り口」で下車してから歩いて3分で到着です。
バス停の目の前は大谷景観公園があります。ここには名勝指定を受けた大谷の奇岩群がありますので、併せての見学をお勧めします。


大谷石地下採掘場跡


大谷石地下採掘場跡の地下空間の広さは2万平方メートルにも及びます。
戦中は陸軍の地下秘密工場として利用されていました。また、年間平均気温が8℃前後と冷涼であることから、戦後は政府米の保管倉庫として利用されていたこともありました。
現在では、コンサートや美術展などのイベント会場としてや、映画やテレビ、CM撮影などにも利用されています。


前述の通り、地下採掘場跡の中は気温が低いため、夏でも上着を用意することをお勧めします。
アート作品の展示やライトアップによる空間装飾がされており、来場者を楽しませてくれます。


採掘場跡の中はまるでRPGのダンジョンの中に迷い込んだような錯覚に陥ります。
実際、2016年に放映されたテレビドラマ「勇者ヨシヒコと導かれし七人」の地下ダンジョンの撮影はここで行われたそうです。


坑内には手掘りの跡も残っています。たとえ一部であっても、このような巨大な地下空間を手掘りで掘り進んでいった昔の人には感服します。


周辺の観光スポット
ここでは、大谷資料館付近の観光スポットについてご紹介します。
大谷公園


宇都宮県立自然公園内に位置する公園。
かつては大谷石を露天掘りで採掘する採石場でしたが、世界平和を祈念した高さ27mの平和観音が岩壁に刻まれた後、昭和31年に大谷公園として開園しました。
平和観音の他にも天狗の投石や親子がえるなどの見所があります。
大谷公園は大谷資料館から歩いて10分ほどで到着します。
大谷寺


日本最古の石仏である高さ4mの千手観音が安置されているお寺。
この石仏は810年に弘法大師により彫られたと言われており、古くから大谷観音と称されています。
大谷観音の他にも合計10躰の石仏が安置されており、昭和36年6月に国の重要文化財に指定されています。
大谷寺は鎌倉時代に坂東十九番の霊場となり、多くの参拝者を迎えてきました。
境内には宝物館が併設されており、お堂の下から出土した縄文時代の品々などを展示しています。
参拝料は下記の通りです。
年齢 | 参拝料(円) |
---|---|
大人 | 500 |
中学生 | 200 |
小学生 | 100 |
境内は撮影可能ですが、建物内は撮影禁止なのでご注意ください。
大谷寺は大谷公園のすぐ隣にあります。
まとめ
この記事では、大谷資料館を中心とした大谷観光のお勧めスポットをご紹介しました。
大谷資料館にある大谷石地下採掘場跡は大谷観光のハイライトです。
地下に広がる大空間は幻想的で美しく、様々なイベント、映画撮影などに使われるというのも頷けます。
以上、「栃木県宇都宮市に眠る地下ダンジョン!?大谷資料館の地下採掘場跡へ行ってきました。」でした。
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